桐たんすのお手入れ方法HOW TO CARE
POINT 01
できるだけお部屋の換気を心掛けてください。総桐たんすの狂いや湿気によるカビの発生を防ぎます。
POINT 02
通常はやわらかい乾いた布で、木目に沿って、右から左へ一定方向に軽く乾拭きしてください。水拭き・洗剤・化学雑巾の使用は厳禁です。
POINT 03
万が一、キズやシミ等が付いた場合は、ご自分で直そうとせず必ず専門店にご相談ください。
設置場所
- 湿気の多い場所(クローゼットの中など)はできるだけお避けください。壁面から5~10㎝程度離して、必ず風通しの良い平行な場所に設置して下さい。設置場所の換気には十分ご配慮ください。
- 直接エアコンの風があたるのをお避けください。エアコンの噴出し口の角度調整をして直に風が当たらないようにしてください。
- 直射日光があたる場所は、窓にはレースのカーテンを掛け、桐たんす本体には油単(桐たんす用の専用カバー)の使用をお奨めします。
使用上のご注意
- 桐はとても柔らかい素材です。硬い物をぶつけたりしないようにご注意ください。爪などによる引っ掻きキズにもお気をつけ下さい。
- 桐たんす本体には手を触れず、(汚れた手や濡れた手は厳禁)金具部分を持ってご使用ください。
- 取手金具が2箇所ある大引出しは、片引きすると金具が変形破損する恐れがあります。必ず両方を持って出し入れを行って下さい。
- 桐たんすの上に、重い物を置いたり乗ったりしないでください。桐たんすが変形する恐れがあります。
- 油単(桐たんす用の専用カバー)のご使用をお奨めします。日焼け、ホコリ、小キズなどから守る強い味方です。
- クラフトテープなどのテープ類を、絶対に貼らないでください。
油単について
油単には、家紋を入れて嫁ぐという伝統的な習慣の他に、桐たんすを日焼け、日常の汚れ・小キズ等から保護する特長があります。ご使用に関して以下の点にご注意下さい。
油単の素材
多様な素材がありますが、通気性の良いもの(一般的には綿・高級品は正絹など)をお奨め致します。
取替え時期
長期間お使いいただいて日焼け等で色が抜けたり傷んだ場合は、新しいものを取り替えてください。
お洗濯について
伝統的な染め方で作られた油単は、家庭で洗うと色落ちするものもありますのでご注意ください。詳しくはお問合せください。
湿度と桐たんすHUMIDITY
近年、気密性の高い住宅の普及により、結露によるカビの問題が発生しております。
油単を掛けたままの状態で例えば一ヶ月に一度も桐たんすを使わなかった場合、お部屋の環境にもよっては、湿気がこもり表面にカビが付着することが稀にございます。
天気の良い日には、前面の部分だけでも桐たんすを露出させ、常に換気にご注意ください。
湿気の多い場所、締め切った部屋、長期間住んでいない家では、油単がなくても同様のケースがあります。 但し、中の衣類等に被害が及ぶ可能性は、一般の量産家具に比べて格段に少ないので、この点においても総桐たんすの優れた特長を垣間見ることができます。
カビが発生した場合など桐たんすに劣化が生じた場合には桐たんすのリメイクをご相談ください。 リメイクにより桐たんすは美しく再生することができますが、別途費用が必要です。 車や着物と同様に、品質の維持には普段の管理が大切です。
総桐たんすは、その素材の特長から写真のようにカビの発生を顕在化して教えてくれるのですが、一般家具の場合は、化学塗料に因る塗装の関係で、表面にはカビは現れ難く、気づいた時には中の衣類に被害と云うことが多いようです。勿論、両者とも設置環境や開け閉め等の使い方に因ることが大きな要因であるのも事実です。
それらを踏まえ、湿気が多い時は場合によっては引出しが開かなくなるくらいの気密性を確保し、着物を始め、大切な衣類や想い出の品々の長期保管に最も優れた手造りの家具として代々使われてきたのです。 また、桐たんすは水害や火事からも大切なものを守ってくれたと云うことを聞いたことはありませんか。。。
万が一、カビが発生した場合など桐たんすに劣化が生じた場合には、桐たんすのリメイクをご相談ください。 リメイクにより桐たんすは美しく再生することができますが、状態や傷み具合に依り費用が異なりますので、お気軽にご相談下さい。 車や着物と同様に、いい状態で使うには普段の管理が大切ですね。